歩きスマホによる交通事故の過失割合
2026年02月9日

スマートフォンを見ながら歩く「歩きスマホ」は、社会問題としてたびたび取り上げられています。
中でも深刻なのが、歩きスマホによって発生する交通事故です。
スマホを注視した状態では車両や周囲の障害物に気づくのが遅れ、大きな事故につながる危険があります。
今回の記事では、歩きスマホが交通事故を引き起こすリスクや、事故が起きた場合の過失割合について解説します。
歩きスマホによる交通事故の注意点や対策についても解説するため、ぜひ最後までご覧ください。
歩きスマホが交通事故を引き起こす具体的なリスクとは?

歩きスマホは、周囲への注意が散漫になりやすく、交通事故につながるおそれがあるため注意が必要です。
歩きスマホが引き起こす代表的なリスクとして、次の3つが挙げられます。
・車や自転車の接近に気づきにくい
・信号無視や歩道外への逸脱につながる
・電柱などにぶつかり二次被害につながる危険性がある
それぞれのリスクについて、以下で詳しく見ていきましょう。
車や自転車の接近に気づきにくい
歩きスマホ中は、周囲の音や動きへの感度も低下します。
スマホの画面や操作に集中していると車や自転車の接近音に気づきにくく、接触してしまう危険性が高まります。
とくに、歩道がない道路を歩行しているときや、横断歩道を横断しているときの右左折車には注意が必要です。
こうした状況下での接触事故は、双方にとって不意打ちとなり、重大な負傷を招くリスクがあります。
信号無視や歩道外への逸脱につながる
歩きスマホをしていると、信号の色が変わったことに気づかず、赤信号で横断してしまうおそれがあります。
また、まっすぐ歩いているつもりでも、無意識のうちに歩道を外れて車道に出てしまうケースもあります。
これらは、歩きスマホによって周囲の状況を把握できていない点が原因です。
結果として、車両との接触事故を引き起こしてしまう可能性があります。
電柱などにぶつかり二次被害につながる危険性がある
歩きスマホをしていると、視線が下向きになり、前方の障害物に気づかず接触する可能性があります。
とくに、歩道上にある電柱やガードレール・看板の柱などへの衝突には注意が必要です。
これらの接触事故は、顔面や頭部を強打する可能性があり、骨折や脳震盪といった重大なケガにつながるおそれもあります。
また、ぶつかった拍子に車道側に転倒して、走行中の車に巻き込まれる可能性もあるため、非常に危険です。
歩きスマホ中に交通事故に遭った場合の過失割合はどうなる?

歩きスマホをしていた場合、交通事故の被害者であっても不利な過失割合が適用される可能性があります。
過失割合の決まり方を理解するために、次のポイントを押さえておきましょう。
・交通事故の過失割合の基本的な考え方
・歩きスマホが過失割合に与える影響
過失割合の仕組みを理解しておけば、事故後の示談交渉や損害賠償の見通しも立てやすくなります。
交通事故の過失割合の基本的な考え方
交通事故の過失割合とは、事故の原因について当事者それぞれにどの程度の責任があるかを数値で示したものです。
一般的には「加害者8割・被害者2割」や「8対2」といった形で表され、損害賠償額にも直接影響します。
歩行者と車両の事故では、原則として車両側の過失が大きくなりやすい傾向があります。
これは、車両のほうが危険性の高い乗り物であり、より強い注意義務を負っていると考えられているためです。
ただし、歩行者側にも前方不注意や交通ルール違反があった場合、その事情は過失割合に反映されます。
歩きスマホが過失割合に与える影響
歩きスマホは、前方不注意の典型例として評価されやすい行為です。
そのため、事故当時に歩きスマホをしていた事実が認められると、歩行者側の過失が加算される可能性があります。
たとえば、信号のある交差点で歩きスマホをしながら横断していた場合、信号の見落としや周囲確認不足が問題視されます。
その結果、本来よりも不利な過失割合が設定され、受け取れる損害賠償金が減額されるケースもあるでしょう。
歩きスマホによる交通事故後に気をつけるべきこと

歩きスマホ中に交通事故に巻き込まれてしまったときの注意点は、次の3つです。
・示談交渉で不利になりやすい
・損害賠償金が減額される可能性がある
・証拠を残すための事故直後の対応が重要
これらを理解し、適切に行動することで、法的リスクや不利益を最小限に抑えられます。
それぞれのポイントについて、以下で具体的に確認していきましょう。
示談交渉で不利になりやすい
歩きスマホをしていた事実が相手方に知られると、「被害者にも落ち度がある」と主張され、示談交渉が難航するケースがあります。
示談交渉では、当事者双方が自分に有利な事情を主張し、その結果として被害者側の過失が争点になる場合があるためです。
交渉に入る前には、事故の経緯や自身の行動について、正確に説明できるよう準備しておく必要があります。
損害賠償金が減額される可能性がある
過失割合に影響が出ると、損害賠償金の受け取り金額にも直結するため注意が必要です。
たとえば、被害者に2割の過失が認められた場合、賠償額はその分減額されてしまいます。
これにより、本来受け取れるはずの治療費や慰謝料が減ってしまうリスクがあります。
事故の相手方から不当な過失割合や損害賠償金を提示された場合には、その場ですぐに同意するのは避けましょう。
自身で妥当性を判断するのは困難なため、迷ったら弁護士に相談しアドバイスを受けるのがおすすめです。
証拠を残すための事故直後の対応が重要
交通事故の直後は、混乱して正確な判断が難しい状況にあります。
しかし、歩きスマホの事故では「どの程度周りに注意していたか」が争点となりやすいため、その場でできる証拠の確保が重要です。
事故の証拠を確保するうえでは、以下のような対応が有効となります。
・警察への通報と事故証明の取得を怠らない
・事故現場やケガの状態をスマートフォンで撮影する
・周囲にいた目撃者の連絡先を聞いておく
・スマホの使用状況(操作していたか否か)の記録を明確にする
歩きスマホを否定できない場合でも、事故状況を示す証拠があれば、過失割合の判断において考慮される可能性があります。
歩きスマホによる交通事故を防ぐための具体的な対策
歩きスマホによる交通事故を防ぐためには、歩行中のスマートフォン操作を控えることが重要です。
歩行中に画面に集中してしまうと、視野が狭くなり、周囲の状況や危険を察知しにくくなる可能性があります。
どうしてもスマートフォンを使う必要がある場合は、交通の妨げにならない安全な場所で立ち止まってから操作しましょう。
また、歩行中は前方や周囲の状況をこまめに確認する習慣をもつことも、事故防止に役立ちます。
歩きスマホで交通事故に遭ってしまったときは弁護士に相談しよう

交通事故の当事者になると、突然のケガや精神的ショックだけでなく、相手方への対応や示談交渉など、多くの課題に直面します。
とくに歩きスマホが絡んでいるケースでは、自分の行動が事故の評価にどう影響するのか不安を感じる人も多いでしょう。
このような場合は法律の専門家である弁護士に相談することで、状況を整理し、今後どう対応すべきかを明確にできます。
また、過失割合や損害賠償の問題についても、状況に応じた主張や手続きの進め方についてアドバイスを受けられます。
歩きスマホによる交通事故で悩んだときは、できるだけ早い段階で弁護士への相談を検討してみてください。
当事務所のWEBサイトをご覧いただきありがとうございます。福井県内での移動は、車での移動が当たり前の「車社会」になっています。ただし、その反動として、福井において、不幸にして交通事故に遭われてしまう方が多数いることも事実です。しかしながら、福井県民の中で、交通事故の被害に遭ったときに弁護士の相談するという発想自体がないこと、弁護士が入れば適正な賠償金額を得ることが出来るということ等を知らない人が多いと実感しています。もし、皆様の周囲で交通事故被害に遭い、お悩みになられている方がいらっしゃいましたら、まずはお気軽にご相談下さい。
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