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玉突き事故の過失割合や慰謝料の請求先

2023年04月3日

走行していた車が前方の車に衝突し、その衝撃で押し出された車がさらに前方の車に衝突するといった連鎖的な交通事故を、玉突き事故といいます。

玉突き事故に巻き込まれてしまった場合に、過失割合はどのように決められるのか気になっている人は多いのではないでしょうか。

今回の記事では、玉突き事故の過失割合を事例別で詳しく解説していきます。

慰謝料の請求先や玉突き事故に遭った際の対処法についても解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

玉突き事故の過失割合は状況によって異なる

玉突き事故の過失割合は状況によって異なるため、以下の事例別にわけて解説していきます。
・最後車両が最初に追突した場合の過失割合
・中間車両が最初に追突した場合の過失割合
・前の車両が急ブレーキを踏んだ場合の過失割合
・前の車両の不適切な操作による事故の過失割合
・高速道路上で起きた場合の過失割合

実際の過失割合は個別の修正要素によって増減される可能性が高いため、あくまでも基本的な過失割合として参考にしてみてください。

最後車両が最初に追突した場合の過失割合

3台の車両がかかわる玉突き事故において、最後尾の車両が最初に追突した場合の過失割合は以下のとおりです。

先頭車両 中間車両 最後車両
過失割合 0% 0% 100%

基本的に、最初に追突した最後車両が過失100%、追突された中間車両や先頭車両の過失は0%です。

なお、前方車両の急ブレーキや操作ミスなど、事故の原因が最後車両以外にある場合は、追突された車両にも過失が加算されます。

中間車両が最初に追突した場合の過失割合

3台の車両がかかわる玉突き事故において、真ん中を走行していた車両が最初に追突した場合の過失割合は以下のとおりです。

先頭車両 中間車両 最後車両
過失割合1 0% 100%
過失割合2 0% 100%

最初に中間車両が先頭車両に追突し、その後最後車両が中間車両に追突した事故を想定しています。

この場合玉突き事故ではなく、2件の追突事故として扱われるのが一般的です。

前方車両が急停止した場合でも、衝突を避けられる程度の車間距離を保って走行しなければなりません。

追突された車両に過失がなければ、追突した側の車両の過失が100%と判断されます。

前の車両が急ブレーキを踏んだ場合の過失割合

前方を走行している車両が、必要のない急ブレーキを踏んだ場合に起きた玉突き事故の過失割合は、以下のとおりです。

先頭車両 中間車両 最後車両
過失割合 0% 30% 70%

真ん中を走行している車の急ブレーキによって最後尾の車両が追突し、先頭車両を巻き込む玉突き事故となった想定です。

後ろから追突した車両の過失割合は70%、不必要な急ブレーキを踏んだ中間車両は30%、先頭車両は0%となります。

前の車両の不適切な操作による事故の過失割合

前方を走行している車両の、不適切な操作(操作ミス)によって玉突き事故が起きた場合の過失割合は、以下のとおりです。

先頭車両 中間車両 最後車両
過失割合 0% 20% 80%

真ん中を走行している車両の不適切なハンドル・ブレーキ操作などによって、最後尾の車両が追突し、押し出された中間車両が先頭車両に追突する事故を想定しています。

中間車両の過失は急ブレーキを踏んだケースと比べて少なくなり20%、最初に追突した最後車両の過失は80%となります。

高速道路上で起きた場合の過失割合

高速道路上で起きた玉突き事故の場合、以下のような過失割合となります。

事故原因 先頭車両 中間車両 最後車両
最後車両が最初に追突 0% 0% 100%
先頭車両の急ブレーキ 50% 50%から分配 50%から分配
先頭車両の
正当な理由のない駐停車
40% 60%から分配 60%から分配
先頭車両と中間車両の
正当な理由による駐停車
0% 0% 100%

高速道路は車両の速度が上がることから、急ブレーキの危険性も一般道路よりも高いとされ、過失割合も大きくなります。

また高速道路では原則として駐停車が禁止されているため、正当な理由なく駐停車していて事故が起きた場合、駐停車していた車両にも一定の過失がつきます。

 

玉突き事故の慰謝料請求先

玉突き事故の慰謝料請求先は、誰に過失があるかによって異なります。
・追突車両の一方的な過失が認められる場合
・追突車両以外にも過失が認められる場合

上記の2パターンで、それぞれ誰に慰謝料を請求するのか確認していきましょう。]

以下で詳しく解説していきます。

追突車両の一方的な過失が認められる場合

追突車両に一方的な過失が認められる場合、追突された側は追突車両の運転手に慰謝料などの損害賠償金を請求できます。

たとえば3台の車両がかかわる玉突き事故で、最初に追突した最後車両にのみ過失があれば、追突された中間車両と先頭車両は最後車両の運転手に対して賠償請求が可能です。

中間車両と先頭車両に過失がなければ損害賠償義務は発生しないため、最初に追突した最後車両がすべての責任を負うことになります。

追突車両以外にも過失が認められる場合

追突車両以外にも過失が認められる場合、巻き込まれた被害者は過失があるすべての運転手に慰謝料などの損害賠償金を請求できます。

たとえば3台の車両が同じ道路を走行している際、中間にいる車両の不必要な急ブレーキで後続車両が追突し、先頭車両を巻き込む玉突き事故となったケースで想定します。

この場合、被害に遭った先頭車両は、中間車両と後続車両の運転手に賠償請求が可能です。

加害者に請求する割合は、過失割合にかかわらず、被害者が自由に決められます。

 

玉突き事故に巻き込まれた場合の対処法

玉突き事故に巻き込まれた場合の対処法は、以下のとおりです。
・事故時の状況を整理しておく
・自覚症状がなくても病院へ
・弁護士に相談する

いざというとき冷静に対応するために、事前に対処法を確認しておきましょう。

それぞれの対処法について、以下で詳しく解説していきます。

事故時の状況を整理しておく

玉突き事故は事故当時の状況によって過失割合が大きく異なるため、当事者同士で主張が食い違うとトラブルになりやすいです。

被害に遭ってしまった場合、事故の状況を客観的に証明する情報をできるだけ集めておくといいでしょう。

車の損傷度合いや事故現場の様子を写真に撮る、ドライブレコーダーの映像を保存する、当事者や目撃者の連絡先を控えておくなどの対策が重要となります。

自覚症状がなくても病院へ

玉突き事故の被害に遭った場合、痛みなどの自覚症状がなくても必ず病院で検査を受けましょう。

翌日以降に、痛みや痺れが出てくるケースも少なくありません。

病院へ行くタイミングが遅くなると、交通事故との因果関係を証明するのが難しくなる可能性がありますので注意してください。

適切な損害賠償金を受け取るためにも、早めの受診がおすすめです。

弁護士に相談する

玉突き事故はトラブルに発展しやすいため、専門家である弁護士に相談するのも解決手段の一つです。

弁護士に依頼すると負担の大きい示談交渉を一任できる上、受け取れる損害賠償金を増額できる可能性もあります。

交渉相手の保険会社から納得のいかない過失割合を提示された場合や、当事者同士の意見が食い違って話し合いが進まない場合には、早めに弁護士へ相談しましょう。

 

玉突き事故の過失割合は最初に追突した車両が不利になりやすい

玉突き事故の過失割合は事故状況によって異なりますが、基本的に最初に追突した車両の過失が大きくなりやすいです。

誰にどの程度の過失があるかが不明瞭となりやすく、通常の交通事故と比べて争いに発展するケースも多いでしょう。

玉突き事故に巻き込まれてしまった場合は、適切な過失割合で慰謝料を請求するためにも、交通事故に強い弁護士へ相談してアドバイスを受けるのがおすすめです。

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