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交通事故で目立つ傷跡ができてしまった「外貌醜状」の後遺障害について

2023年06月4日

交通事故の被害が原因で、頭や顔などに目立つ傷跡が残ってしまう場合があります。

残った傷跡は「外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)」と呼ばれ、後遺障害として認められる症状の一つです。

今回の記事では、外貌醜状で認められる可能性のある後遺障害等級や、後遺障害に認定されるためのポイントについて詳しく解説します。

適切な補償を受けるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

 

外貌醜状とは?

外貌醜状とは、頭部・顔面部・首を交通事故で負傷し、治療後も目立つ傷跡が残ってしまっている状態です。

「外貌」は上肢・下肢以外の露出部分(頭・顔・首)を指し、「醜状」は人目につく程度以上の大きさの傷跡を指します。

手足は外貌に含まれませんが、手足に目立つ傷跡が残った場合も後遺障害等級が認定される可能性はあります。

外貌醜状や手足の醜状はまとめて「醜状障害」といい、後遺障害等級が認められれば、等級に応じた後遺障害慰謝料を加害者側に請求可能です。

 

外貌醜状障害の後遺障害等級

外貌醜状で認められる可能性のある後遺障害等級は、次のとおりです。
・第7級|著しい醜状
・第9級|相当程度の醜状
・第12級|醜状
・第14級|上肢又は下肢に手のひらのサイズの大きさ

後遺障害には第1級から第14級までの等級があり、1級に近づくほど症状が重く、請求できる後遺障害慰謝料も高額になります。

外貌醜状による後遺障害等級の認定基準について、以下で詳しく確認していきましょう。

第7級|著しい醜状

醜状障害にかかわる後遺障害等級第7級の内容は、以下のとおりです。

等級 内容
第7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの

外貌のいずれかに以下のような醜状が残っている場合は、「著しい醜状」として後遺障害第7級12号に認定される可能性があります。
・頭部:手のひら大以上の傷跡、または手のひら大以上の頭蓋骨欠損
・顔面:鶏卵大面以上の傷跡、または10円硬貨大以上の組織陥没
・首:手のひら大以上の傷跡

第9級|相当程度の醜状

醜状障害にかかわる後遺障害等級第9級の内容は、以下のとおりです。

等級 内容
第9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの

外貌に相当程度の醜状が残った場合、後遺障害等級第9級16号に認定される可能性があります。

「相当程度の醜状」とは、顔面部の長さ5センチメートル以上の線状痕が目安となります。

第12級|醜状

醜状障害にかかわる後遺障害等級第12級の内容は、以下のとおりです。

等級 内容
第12級14号 外貌に醜状を残すもの

外貌のいずれかに以下のような醜状が残っている場合は、後遺障害等級第12級14号に認定される可能性があります。
・頭部:鶏卵大面以上の傷跡、または鶏卵大面以上の頭蓋骨欠損
・顔面:10円硬貨大以上の痕跡、または長さ3センチメートル以上の線状痕
・首:鶏卵大面以上の傷跡

第14級|上肢又は下肢に手のひらのサイズの大きさ

醜状障害にかかわる後遺障害等級第14級の内容は、以下のとおりです。

等級 内容
第14級4号 上肢の露出面にてのひら大の醜いあとを残すもの
第14級5号 下肢の露出面にてのひら大の醜いあとを残すもの

上肢の露出面とは肩関節から指先まで、下肢の露出面とは股関節から足の背までです。

上記の箇所に手のひら程度の大きさの傷跡が残った場合、後遺障害等級第14級に認定される可能性があります。

なお、手のひら大には指の部分は含まず、手のひら部分のみの面積が目安となります。

 

外貌醜状による後遺障害が認められないケース

交通事故が原因で外貌醜状が残ってしまったとしても、必ず後遺障害等級が認定されるとは限らないため注意が必要です。

外貌醜状による後遺障害は、10円硬貨大以上・鶏卵大面以上・手のひら大以上と細かな大きさの基準が決められています。

そのため、これらの大きさを満たさない範囲の傷跡であった場合、後遺障害が認められるケースは少ないでしょう。

また「人目につく程度以上」という点も基準となるため、一定以上の大きさの傷跡があっても、髪の毛で隠れる部分は後遺障害が認められない可能性もあります。

 

外貌醜状で後遺障害等級認定を獲得するには?


外貌醜状で後遺障害等級認定を獲得するためのポイントは、以下の通りです。
・後遺障害等級認定の申請には症状固定の診断が必要
・申請は保険会社に任せず、被害者自身で行う
・後遺障害診断書の内容でアピールする
・面接審査の対策を行う

後遺障害等級を申請するには、これ以上治療を続けても症状の改善が見込めない「症状固定」の状態であると、医師から診断を受ける必要があります。

症状固定と診断されてから後遺障害等級の申請を行いますが、申請方法は被害者自身で申請する「被害者申請」を選ぶのがおすすめです。

加害者側の保険会社に申請手続きを依頼する「事前認定」という方法もありますが、保険会社は必要最低限の書類しか用意してくれない可能性が高いです。

被害者申請は自分で書類を用意する手間はかかりますが、より多くの証拠を提出できるので、適切な後遺障害等級を認定される確率が高くなります。

担当医師に作成してもらう「後遺障害申請書」は、申請する上で非常に重要視される書類であるため、認定基準を満たしていることをしっかりと記載してもらいましょう。

外貌醜状の後遺障害認定手続きの「面接」とは

後遺障害認定は基本的に書面審査で行われますが、外貌醜状の症状は書面のみで判断するのが難しいため、面接審査を実施する場合があります。

面接審査では、審査機関の担当者が被害者の傷跡を確認し、形状や大きさの測定などを行います。

後遺障害等級に該当するかの判断は、担当者の主観によって左右されてしまうケースもあるため、事前の対策が重要です。

可能であれば、面接前に交通事故に強い弁護士に相談し、どのように対応すべきかアドバイスを受けておくといいでしょう。

 

外貌醜状では逸失利益も認められる?

外見に傷跡が残る外貌醜状でも、逸失利益の請求を認められる事例はあります。

逸失利益とは、交通事故にあっていなければ本来得られていたはずの収入・利益です。

外貌醜状が被害者の労働能力や収入に影響を及ぼした場合、減った収入を逸失利益として加害者側に請求できます。

しかし、加害者側の保険会社に逸失利益を請求した際は、争いになるケースが多いです。

具体的には、交通事故により傷跡が残っていたとしても、労働能力や収入には影響しないだろうと主張される
可能性があるのです。

そのため、被害者としては、外貌醜状が労働能力や収入の減少につながることを具体的に主張・立証する必要があります。

加害者側とトラブルに発展する可能性も高いため、逸失利益を請求する際は、早い段階で弁護士に相談しておくのがおすすめです。

 

交通事故による外貌醜状が生じた場合には弁護士に相談しよう

交通事故が原因で外貌醜状が生じた際、後遺障害等級認定の判断基準となるのは主に醜状が残った場所と大きさです。

後遺障害等級を申請するときは、後遺症として残った症状はもちろん、交通事故との因果関係を客観的に証明する必要があります。

後遺障害等級の申請方法に悩んだ場合や、審査結果に納得がいかない場合は、交通事故事案を扱っている弁護士へ相談してみるのがおすすめです。

専門家の観点からアドバイスをもらうことで、適切な後遺障害等級を認定される可能性が高まるでしょう。

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